野菜栽培のポイント ~果菜類ナス科編~
今回は果菜類ナス科の栽培ポイントについて書いていきます。
【トマト】
- 大玉を無農薬で栽培する場合、雨よけハウスや簡易的な雨よけでもしないと疫病多発で2段目くらいで終わってしまう。また、露地の場合は烈果もしやすく、桃太郎などの完熟系は農業としては厳しい。
- 逆にハウス栽培であれば難しくはないが、過乾燥による尻腐れに注意する。カルシウム不足も要注意。
- 大玉より中玉やミニの方が断然作りやすい。販売の事も考えるとミニよりも中玉がおすすめ。
- 育苗中は、ナス科やウリ科などの他の果菜類に比べ比較的寒さに強い。
- 大玉の苗は一番花が咲いてから植えた方が栄養生長と生殖生長のバランスがとれて良い。ミニは気にしなくても大丈夫。
- 梅雨明け後のタバコガなどによる食害に注意。早め早めに防除する。
- 病気を助長するため、鶏糞などの動物性堆肥や化成肥料のやりすぎに注意する。元肥ゼロからのスタートをオススメします。
- 芽かきや摘葉、誘引は必ず晴天の日に行う。
【ナス】
- 育苗時、鉢上げ後の低温は活着の遅れや立枯病発生をもたらすので注意。
- 定植後は速やかに支柱と結びつける。風により根が切れ、活着が遅れる。
- 生育初期にアブラムシが付くが、過剰施肥などせず、適正な有機栽培をしていれば問題ない。
- ハスモンヨトウなどの食害虫の防除は、圃場の周りをネットで囲むと効果的で、風による果実のスレも防いでくれる。
- 減農薬や無農薬栽培では、ソルゴーによる障壁栽培という方法がある。
- 肥料はたっぷり必要。収穫開始から2週間に1回程度、定期的に追肥する。
【ピーマン】
- 販売単価は安いが、とても作りやすい。ナスに比べて大きさや形など出荷基準が甘いので農業初心者向き。
- 梅雨明け後のタバコガなどによる食害に注意する。無農薬の場合、果実の中に幼虫が隠れていることがあり、出荷すると大問題になるので要注意。
- 肥料はたっぷり必要。2週間に1回程度、定期的に追肥する。
【シシトウ】
- トウガラシの近くに植えると、シシトウも辛くなることがあるので注意。
- 病害虫、施肥はピーマンに準ずる。
【トウガラシ】
- ピーマンとは違い食害が少ない。
- 日光トウガラシ(青トウガラシ)は、完熟させた赤トウガラシも販売できる。鷹の爪より販売的にはオススメ。
- 伏見甘長とうがらしも大振りで人気がある。
【パプリカ】
- パプリカはいわゆる完熟果を収穫するため栽培時間が長く、病害虫のリスク低減を考えるとハウス栽培が有利。
- 今は作りやすい小ぶりな品種もある。
いよいよ本格的な家庭菜園シーズンに入って来ましたね!
皆さんも是非参考にしてみてください。