ボカシ肥について
今回はボカシ肥について。
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、誰が始めたという明確なものはなく、名前もダジャレから来ているみたいです。
こちらも住宅街では匂って出来ないかもしれませんが、参考までにご紹介します。
ボカシ肥とは
油かすや米ヌカなどの有機物に山土や粘土などを混ぜて発酵させた肥料。土などで肥料分を薄め、さらに発酵させてぼかす、そんなことからボカシ肥といわれている。
ボカシ肥の特徴、効果
- 濃度が高く即効性、持続性がある。←元肥でも使えるが追肥に便利
- 微生物相の安定。←発酵、分解でつくられたチッソ分の大半は微生物に取り込まれる
- 養分の無駄のない活用。←山土などを加えるため、発酵・保存中のチッソを逃がさない
- 堆肥に比べ簡単、短期間で出来る。
- 種菌として地域資源の土着菌(こうじかび)やEM菌(有用微生物群。乳酸菌や酵母、光合成細菌、放線菌など)などを用いる。
土着菌ボカシ肥のつくり方
【材料】
米ヌカ5、魚粉2、赤土2、もみ殻くん炭1、竹林の土着菌(通称ハンペン)
①ハウスや屋根の下で、ポリ製の舟やブルーシートに材料を全て広げ、塊がないようにほぐしながらよく混ぜる。
②その後ジョウロで水をかけ、水分50%程度(握ったとき軽く塊ができる)にしシートで覆う。
③2~3日後、温度が50℃以上になったら混ぜるように切り返す。その後毎日1日1回切り返しをし、温度が下がり水分が減ってサラサラの状態になったら完成。袋に入れて保存する。
【ポイント】
- 材料は他に鶏糞、油かす、おからなど様々。材料の量、割合は厳密でなくてもよい。
- 混ぜ合わせた後の水分含量が多いと腐敗してしまうため注意する。
- 温度が上がり過ぎると焼けボカシになってしまうため注意する。
- 土着菌が手に入らなければ、完成したボカシ肥を少量混ぜてもよい(戻しボカシ)。
ボカシ肥の使い方
・基本的に追肥として使用。施肥量は100g/㎡くらい。
・生育を見ながら必要な時だけ使用し、過剰施肥しないよう注意する。
材料 |
炭素 % |
窒素 % |
リン酸 % |
カリ % |
C/N比 |
米ヌカ |
41.2 |
2.0 |
3.9 |
1.5 |
20.6 |
魚カス(ニシン) |
40.2 |
9.8 |
4.3 |
0.5 |
4.1 |
モミガラ |
45.4 |
0.6 |
0.2 |
0.5 |
75.6 |
おから |
|
2.5 |
0.1 |
1.5 |
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